もしもの時への備えは万全|非常時の持ち出し物の中にあると嬉しいお茶のお話

1923年(大正12年)9月1日に起こった関東大震災を教訓に、毎年9月1日が防災の日に定められました。9月は、ぜひ防災への意識を高めていただきたい月間。地球温暖化の影響もあり、毎年のように自然災害が発生している現在ですから、万が一に備えて、避難経路の確認や防災グッズの準備を整えておきたいところです。もうすでに「備えは万全!」という方もいらっしゃると思いますが、非常用持ち出し物の中に、お茶も加えてみてください。避難時にきっと役に立つはずです。
もう一度見直そう!防災グッズが必要な理由
地震や台風、豪雨など、予想を超えた自然災害への備えとして、防災グッズは欠かせません。日頃の備えや準備が、あなた自身や家族の命と安全を守ることにつながります。災害が発生してから72時間(3日間)は、何よりも人命の救助が優先されるため、支援がすぐには届かないことが想定されます。その一方で、「電気」「ガス」「水道」などのライフラインが寸断される可能性は極めて高く、食料品や日用品も供給されなくなります。この災害直後の72時間をいかに乗り切るかが非常に重要であり、そのために防災グッズをしっかりと用意しておく必要があるのです。
災害時には日常では遭遇しない想定外のリスクに注意を
被災時には、日常の生活では想像もしないような危険やトラブルに見舞われることが珍しくありません。例えば、緊急避難の際には、満足に歩行できる履物を確保できない可能性もあります。また、夜に電気がないだけでも、生活の難易度は一気に高まります。履物や懐中電灯、防寒具などはしっかりと用意しておきたいアイテムです。
避難中はできるだけストレスなく、快適に過ごすことも重要
日常と大きく異なる状況は、体への負担に加えて、精神的なストレスも大きく感じます。それだけに、防災グッズにもちょっとした工夫を加えておきたいところ。単に被災中の生活を支えるだけでなく、心身を良好な状態に保つための「あるとうれしいグッズ」を考えてみましょう。例えば、直接的に命に関わるわけではありませんが、水が使えないシチュエーションを想定すると、ウエットティッシュがあると便利です。また、通信環境の復旧にそなえて、スマホで情報収集するための非常用電源やモバイルバッテリーを用意しておくと安心です。さらに快適性をアップさせるアイテムの中に、ぜひお茶も加えてみてください。
心にも体にもうれいしいお茶
お茶は、防災グッズとしてもとても優れたアイテムです。水だけではなく、お茶も備蓄しておくことをおすすめします。災害時は、どうしても食事のバランスが偏りがちになります。特に、たんぱく質や糖質に比べて、ビタミンやミネラルが不足しやすくなることが避けられません。そこであるとうれしいのが、茶葉をまるごと粉末にした粉末茶。手軽に水で溶かすだけで「ビタミンC」「ビタミンA」「ビタミンE」「食物繊維」などの栄養素を効率よく摂取できます。
抗菌・抗ウイルス作用で、衛生面でも役立つお茶
心身ともにストレスが溜まる避難生活では、一杯のお茶が気持ちを落ち着かせ、心にゆとりをもたらしてくれるはずです。また、衛生面でも大きなメリットがあります。断水で水が出なかったり、出たとしても節水制限がかかっているような環境では、口の中のケアがおろそかになりがち。そんな時、お茶に含まれるカテキンが抗菌・抗ウイルス作用を発揮して、虫歯菌の増殖を抑えてくれます。うがい薬の代用品としても、お茶は最適です。避難時などのいざという時に役立つお茶で、防災への備えを万全にしてください。