長寿・結婚・開運に。お茶の贈り物は縁起がいいと言われる理由


daifukutyaお中元・お歳暮に限らず、お茶は定番の贈答品といえます。高級感がある。賞味期限が長い。置き場所に困らない。毎日飲むので贈られても困らない。美容や健康にもいい。と、贈りたくなる理由はたくさん挙げられます。さらに、「縁起がいいから」という理由もあるそうで、今回は、お茶の贈り物は縁起がいいとされることについて注目してみましょう。

「茶寿」って何歳?

長寿を祝う言葉に、喜寿、米寿などがありますが、「茶寿」という言葉もそのひとつ。「茶」という漢字を分解すると、草冠が「十」のように見えますね。その下も分解すると、「八+八」。これらを全部足して、「10+10+88=108」。このことから、108歳のお祝いを茶寿と言います。茶寿のお祝いには、まわりの方にお茶を贈ることもあるそうです。このようなことから、お茶の贈り物は、長寿を願ってという意味も込められているとか。健康にいいお茶のイメージにぴったりですね。

お茶と幸せな結婚の関係

九州地方では、お茶屋さんが結納セットも販売しています。その理由は、お茶が結納品の主役だから。結納品を結納茶と呼び、結納飾りにお茶を使ったり、結納品の目録に「御知家」と記されていたりするそうです。なぜ、お茶なのでしょうか? お茶の木はよく根を張り、一度植えると、植え替えがしにくい性質があります。このことから、「嫁ぎ先でしっかり根付いて、一生添い遂げてほしい」という願いが込められています。離婚が珍しくなくなったいま、お茶の木への願いはより重くなっているかもしれませんね。

元日の朝、大福茶で気持ちをキリッと

お正月に飲む特別なお茶、大福茶をご存知ですか? 一年の無病息災を願うお茶で、京都では、梅干しや結び昆布などを入れて飲まれるようです。お茶の種類は煎茶、番茶、玄米茶とさまざま。その起源は平安時代、京都に疫病が流行ったときに、空也上人がお茶を人々に施して、疫病をおさめたことから、と言われています(諸説あります)。大福茶は縁起物としてセットで売られていることもあるようです。厳格な決まりはないようなので、自分スタイルで大福茶を楽しんでもいいでしょう。新年のために好みのお茶を準備して、元日の朝に心をこめてお茶をいれて、家族や親しい方と飲んではいかがでしょう? 京都風にするなら、梅干しや結び昆布を入れて。おせち料理やお正月のお飾りという風習が減りつつあり、正月らしさが失われています。しかし、暮らしには気持ちの切り替えも大切です。自分らしく、新年を迎える風習をお茶で取り入れてはいかがでしょう。

「芽出たい!」と縁起のいい日本茶

お茶が祝いごとの贈答品として使われる理由として考えられることは、お茶が、摘んでも摘んでも芽が出てくる常緑の木だから。そこで、お茶の木は「お芽出たい」と言われ、祝いごとによく用いられるのです。お茶が美容と健康にいいのは周知の事実。ダイエットにいいとされるカテキンの他、お肌にいいビタミンCなどもたっぷり。血管年齢を下げるアンチエイジング効果も見逃せません。また、香りと味わいでリラックス効果もあります。世代・性別を超えて、どなたにでも喜ばれる贈り物なのですね。

(まとめ)

健康・美容によく、縁起ものでもあるお茶は、贈り物にぴったり。さまざまな種類があるので、季節や贈られる方の好みも配慮できます。和菓子に限らず、洋菓子とも相性がいいので、一緒に組み合わせて贈れば、ほっと一息できるリラックスタイムを演出できます。伝統や風習に縛られず、新しい視点で柔軟に暮らしやギフトに取り入れたいですね。