うっとりするほど美しい、お抹茶と一緒に味わう和菓子の12ヵ月


茶道のおもてなしとして、お抹茶と一緒に必ず出される和菓子。茶道はただお抹茶を味わうだけでなく、茶室の中にある掛け軸や生け花、そして茶碗や和菓子などを目でも楽しんでもらおうと、おもてなしのすべてに季節感が取り入れられ、今回ご紹介する和菓子にも、12カ月四季折々の自然の風景が象られているのです。食べてしまうのがもったいないと感じるほど美しいお茶菓子とはどのようなものなのか、お抹茶とともに供される季節の和菓子をご紹介します。


おうち時間にもぴったりな、四季折々の和菓子

 

■睦月

「花びら餅」

お雑煮やひし餅などお正月の儀式や風景を象ったとされるお餅。白みそ餡や甘く煮詰めたごぼう、ひし形をした羊羹などを薄く広げたお餅で包んだ定番の和菓子です。

 

■如月

「下萌(したもえ)」

雪の下で今まさに萌え出でようとする若芽を表現したお菓子。雪の白と、若芽の黄緑をモチーフに、お店ごとにさまざまな形を楽しめます。

 

■弥生

「ひちぎり」

桃の節句の風物詩として、毎年雛祭り近くになると京都の和菓子屋さんのショーケースを彩ります。男雛と女雛に見立てた草餅に、ピンクや白など衣を象った餡やきんとんが載せられています。

 

■卯月

「桜餅」

和菓子の中でもポピュラーな桜餅。小麦粉などの生地で餡をクレープのように巻いた関東風と道明寺粉でつくった皮で餡をお饅頭のように包んだ関西風があります。

 

■皐月

「柏餅」

古くは江戸時代から端午の節句に供えられてきた和菓子。こし餡が有名ですが、みそ餡を使った柏餅の原型と言われるはなびら餅は、平安時代から食べられていたそうです。

 

■水無月

「紫陽花」

紫や水色、淡いピンクなど、美しい紫陽花の色合いが見事に再現され、見た目も涼やか。ちりばめられた寒天の喉ごしもよく、じめじめした梅雨の時期にぴったりです。

 

■文月

「七夕」

1年に1度だけ、天の川で会うことを許された織姫と彦星の七夕伝説にちなみ、お店ごとにさまざまな和菓子がつくられています。宇宙を感じる色合いに心が躍ります。

 

■葉月

「水面(みなも)」

つるんと口当たりのよい寒天や求肥を使い、金魚や青紅葉をあしらいながら、水面に広がる水紋をイメージした和菓子。夏の暑さを忘れられる涼やかさがおもてなしにぴったり。

 

■長月

「月見うさぎ」

9月といえば、十五夜。お店ごとにお月見にちなんだ和菓子が登場します。うさぎやススキを描いたお饅頭は、お月見団子と一緒に飾りたいほどの可愛らしさ。

 

■神無月

「栗きんとん」

栗と少量の砂糖のみでつくられたシンプルなものから、求肥やうるち米で包みお饅頭にしたてたものなど、栗を堪能できる伝統菓子。

 

■霜月

「紅葉」

和菓子の中に現れた、燃えるように美しい紅葉に思わずうっとり。ショーケースの中の小さな秋を探しに、和菓子店を訪ね歩くのも楽しい秋の行楽に。

 

■師走

「雪餅」

眼前に広がる銀世界を思い起こさせる雪を象った和菓子。手ですくったやわらかな雪や、雪の結晶、雪が降りそそぐ大地など、お店ごとの雪景色に出会えます。

 <まとめ>

いかがでしたか?地元を歩くと、意外と目にとまる和菓子店。おもたせを買いに出かけることはあっても、自分用に生菓子を買うことは少なくなっている人も多いのではないでしょうか?ショーケースを覗けば、職人技でつくられた季節感あふれる和菓子がそこに。みなさんもぜひ、お抹茶と和菓子でちょっと贅沢なおうち時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?