静岡のお茶メーカーが教える正しい緑茶の保存方法


年始の来客用に準備したり、お年賀でいただいたりと、お正月の飲み切れない緑茶が余ってしまった方はいませんか?保存方法を間違えると、せっかくの香りや味わいが台無しになってしまうので、勿体ないと分かっていながら、捨ててしまった経験がある人も多いのではないでしょうか?ご存知の方もいると思いますが、緑茶はとってもデリケート。今回は、緑茶を美味しく楽しむための正しい保存方法をご紹介します。

緑茶は生鮮食品!傷む原因を除去して鮮度を長持ち

一般的に乾物扱いされることの多い緑茶ですが、実は生鮮食品と言われるほど繊細な飲み物。保存方法を間違えるとどんどん劣化し、生産者が丹精込めてお客様に届けたかった味わいとは程遠くなることも少なくありません。逆に正しく保存すれば、開封後もおいしく飲むことができます。

お茶の変質理由と望ましい保存方法

正しい保存方法の極意とは、ズバリ!光・湿気・酸素・温度・においの5大要素を徹底的に除去すること。

・光

お茶は光に弱いです。直射日光は勿論の事、茶葉をさらすと品質劣化の大きな原因になります。

⇒暗所保存の徹底
光が直接当たらない冷暗所に保存するか光を投下しない密封用ビニール袋もしくは容器(茶筒など)に移して保存します。

・空気(湿気)

茶葉には湿気が天敵です。湿気を吸うと茶葉の成分の酸化が促進され、茶葉の色、お茶の色、香りともに鮮度が低下します。

⇒乾燥保存を徹底!
保存庫内を除湿するか、湿気を通さない密封用ビニール袋もしくは容器(茶筒など)に移し保存してください。

・酸素

酸素は葉緑素やカテキンなどを酸化させる要因があり、特にお茶の風味、味わいを損なうことになります。

⇒酸素除去の徹底
市販の包装茶の場合は窒素ガス置換、脱酸素剤封入などで酸素除去された状態で販売されています。開封後はなるべく空気を入れず、密封できる状態で保存してください。

・温度

高温下では茶葉の成分が酸化するため、色沢や水色の褐変化が進み、茶葉の色に悪影響を与えます。

⇒低温保存の徹底!
褐変化を進めないためになるべく冷暗所(5〜10℃)に保存して低温度を保ってください。
調理器具や冷暖房器具の近くには保管しないようにしましょう。

・におい

茶葉は、消臭剤としても使用できるほどにおいを吸収する作用があります。密封されない状況で保存すると周囲の様々なにおいを吸収してしまい、お茶の品質を著しく損ないます。

⇒密封保存を徹底!
密封用ビニール袋、容器(茶筒など)に移して保存します。においの強いもの(魚の干物、納豆など)を近くになるべく置かないように気をつけてください。

 

このように、この5つの要素への対策を徹底すれば、お正月用のとっておきのお茶もしばらくの間美味しくいただくことができるのです。

開封?未開封?保存方法を間違えれば、劣化の原因に

緑茶と言えば、冷蔵保存や冷凍保存など、低温での保存が良いとされていますが、開封後か、未開封の状態かによって、適切な保存方法は異なります。それぞれについてまとめてみました。

【未開封】

開封前の場合、そのまま冷蔵庫(冷凍庫)で保存します。但し、冷蔵庫(冷凍庫)から出してすぐに開封すると、温度差から容器内に水滴が生じて茶の鮮度を損ねてしまう場合がありますので、しばらく放置して常温に戻してから開封するようにしましょう。

【開封後】

開封後は、茶缶などの密封性の高い容器や袋に入れ常温で保管しましょう。湿気を防ぐため、脱酸素剤を入れるとより鮮度を保つことができます。開封前に冷蔵庫(冷凍庫)での保存をしていた場合、冷蔵庫(冷凍庫)から出してすぐに開封すると、温度差から容器内に水滴が生じて茶の鮮度を損ねてしまう場合がありますので、しばらく放置して常温に戻してから開封するようにしましょう。
また、冷蔵庫での保管は茶葉が庫内のにおいを吸収したり、冷蔵庫から出し入れする際に湿気を帯びる原因となるため避けましょう。

<まとめ>

いかがでしたか?お正月は普段よりも上等な緑茶をいただくことも多いですよね。うまく保存すれば、しばらくの間は鮮度を保った本来のおいしい風味を楽しむことができます。とはいえ、摘みたて作りたての鮮度は美味しさの大切なポイント。開封後はできるだけ2週間~1ヵ月で飲み切っていただきたいです。

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