聞けばなるほど納得!お寿司と緑茶のすばらしき関係


高級な寿司店でも、回転寿司でも、お寿司屋さんに行くと必ずと言ってよいほど用意されている緑茶。何気なく飲んでいるこの緑茶が、実はお寿司には欠かせない名脇役だということをご存知でしたか?ガリとおなじように、緑茶に含まれるカテキンの抗菌作用で生魚の食中毒を防ぐ効果は知られていますが、お寿司を食べる合間に緑茶を挟むことで、よりお寿司をおいしくいただくことができるんだそうです。そこで今回は、聞けばなるほど納得な、お寿司と緑茶のすばらしき関係をご紹介します。

厚くて大きな湯飲みにも理由があった!

魚の切り身を使うお寿司は、一見あっさりヘルシーな食べ物に感じますが、実はたっぷり脂ののった魚も多く、口の中に残った魚の脂や匂いが、次のネタの味を損ねることがあるんだそうです。そんな口中をさっぱりリフレッシュしてくれるのが、緑茶。どんな緑茶でもよい訳ではなく、脂や匂いを洗い流せる濃くて熱々の緑茶がぴったりなのだとか。お寿司屋さんに行くと、持つにはちょっと重いと感じるほど大きくて厚みのある湯飲みで緑茶が出てきますよね。実はこれ、熱々でも手でしっかり持てるよう、この形をしているんだそうです。

高級寿司店でも使われている、お寿司にぴったりな緑茶とは?

お寿司屋さんでの主役はあくまでもお寿司。だからこそ、緑茶の味が強すぎてもお寿司の味の邪魔をしてしまいます。玉露や煎茶はその点旨みや甘みが強く、意外と相性がよくないのだそうです。実は、お寿司屋さんで一番多く使われているのが、比較的手ごろな価格で手に入る粉茶。タンニンの渋みがしっかりききつつ、コクがあるのにさっぱりとした味わいが、ぴったりなのだそうです。緑茶にもこだわる寿司店では、色々な粉茶をブレンドして、店独自の味をつくりだしているんだそうです。

緑茶はなぜ「アガリ」と呼ばれるの?

緑茶はお寿司屋さんで「アガリ」と呼ばれることがあります。この「アガリ」という言葉は、もともと寿司用語ではなく、花街、いわゆる芸妓さんたちの間で使われていた言葉なんだそうです。花街では、お茶は「茶を挽く」(お客がつかず暇な様子)といった悪い意味で使われていたそうで、逆に芸妓さんがお座敷に呼ばれることを「アガリ」と呼んでいたことから、悪いイメージを払拭しようとその縁起にあやかって、「アガリ」と呼ぶようになったのだそうです。

<まとめ>

いかがでしたか?何事もバランスが大切ですが、お寿司を引き立たせるための名脇役が身近にある粉茶だったとは驚きですね。しかも、その粉茶の風味にもこだわり、ブレンドして店独自の味わいを追求している寿司店もあると聞くと、今まで何気なく飲んでいた緑茶もしっかり味わってみたくなりませんか?それに、お店ごとに違う湯飲みの大きさや厚みにも注目してみると面白いですよ。一貫食べたら、熱々の緑茶でしっかり口中をリフレッシュしながら、みなさんもぜひお寿司本来のおいしさを味わってみてくださいね。