飲み比べも楽しい!日本の名水で緑茶を淹れよう


山々に抱かれ自然豊かな日本は、水資源に恵まれた島国です。全国津々浦々、あちこちに名水と呼ばれる湧水があり、時として人はその水を飲み水としてだけでなく、酒造りや豆腐づくりなどにも活用してきました。「旨い酒をつくるなら、旨い水を探せ」と言うように、水の違いがお酒の出来ばえに影響することは知られていますが、実は、緑茶にも相性の良い水があるんです。そこで今回は、緑茶とのマリアージュをぜひ楽しんでほしい、緑茶におすすめな日本の名水をご紹介します。

緑茶に合う、水とは?

水は無色透明なように見えても、採取される地域によって味わいが異なります。さらりと飲みやすいものや、ギシギシと口当たりの硬いもの、甘さや苦みを感じるものなど、実にさまざまです。この違いは、水の中に含まれるミネラルの量やバランスによって生まれますが、一般的に、ミネラルが少ないほど口当たりが柔らかく、料理などにも適していると言われています。日本では、ミネラルが少ない硬度100以下のものを軟水、それ以上のものを硬水と定義しています。
水の中でも硬度30~100程度の軟水が、緑茶本来の旨みや栄養素を抽出するのに適しているとされていますが、日本の水(水道水やミネラルウォーターなど)は、ほとんどが軟水なので、緑茶との相性も抜群です。

こだわりの名水で緑茶を飲み比べよう!

茶葉の違いで飲み比べることの多い緑茶ですが、実は水の違いでも味わいが変わります。日本のおいしい名水が、緑茶の楽しみ方をさらに広げてくれますよ。

緑茶におすすめな名水

■「安倍川水系の井戸水」(静岡県)
環境省選定「平成の名水百選」に選ばれた、静岡県静岡市を流れる安倍川の湧き水は、南アルプスの豊富な伏流水を含む名水として知られています。周辺地域の水道水としても利用されていて、静岡市では水のおいしさをPRするため、「静岡市のおいしい水」として販売もしています。硬度も100以下で緑茶にもぴったりです。

■「おいしい秦野の水~丹沢の雫~」(神奈川県)
環境省選定「名水百選 選抜総選挙 おいしさが素晴らしい名水部門」で見事全国第1位を勝ち取った、名水の中の名水。丹沢の山々に囲まれ、長い年月をかけてじっくりとしみ込んだ秦野盆地の地下水で、その味わいはやわらかすぎず、味のバランスも抜群。

■「わかさ瓜割の水」(福井県)
環境省選定「昭和の名水百選」に選ばれた「瓜割の滝」の原水そのままのおいしさを味わえるミネラルウォーター。環境省選定「名水百選 選抜総選挙 おいしさが素晴らしい名水部門」でおしくも全国第2位となりましたが、純度の高いミネラル成分が溶け込んだこの水は、旨み成分を引き出す力が強く、それぞれの茶葉が持つ特徴をしっかりと味わえます。

■「日田天領水」(大分県)
天然活性水素水としても知られる、天然水。何前年、何億年という時をかけて自然にろ過されたこの水は、ほんのり甘く、やさしい口当たりが特徴です。弱アルカリ性なので、茶葉の緑色が鮮やかに出て、見た目にも美しい緑茶が味わえます。

<まとめ>

いかがでしたか?今回は、緑茶に合う名水の中でも、ミネラルウォーターとして販売されているものを中心に選んでみました。インターネットで購入できるものもあるので、ぜひ一度、水の違いで緑茶の味がどう変わるのか、飲み比べて楽しんでみてくださいね。