緑茶の主要成分“カテキン”って何?


カテキンという言葉を聞いて、何を思い浮かべますか?緑茶に多く含まれる、抗菌、抗酸化、カゼ予防・・・などをイメージする方が多いのではないでしょうか。しかし、改めて考えてみるとカテキンって何なのでしょう?今日は知っているようで実は知らないカテキンについてご紹介したいと思います。

カテキンってそもそも何?

カテキンとはポリフェノールの一種で、苦みや渋みのもととなる物質です。昔からタンニンと呼ばれてきました。ちなみにカテキンは種類が7種類ほどありますが、緑茶に含まれるカテキンは「茶カテキン」と呼ばれています。

何に含まれているの?

飲み物

煎茶、番茶、ほうじ茶、赤ワイン、紅茶、ウーロン茶、コーヒー、ココア、

食べ物

りんご、ぶどう、ブルーベリー、チョコレート

などに含まれているそうです。緑茶のイメージが強いですが、意外といろいろなものに含まれているのですね。

効果、効能

昔からお茶は健康によい飲み物とされてきました。中国ではその昔、薬として飲用されていたこともあるそうです。その秘密がまさにカテキンです。以下に見るとおり、カテキンは人間の体にとって非常に有益な成分だといえます。

・抗菌、殺菌
・コレステロールを低下させる
・体脂肪を減少させる
・抗アレルギー効果
・虫歯予防

お茶とカテキンの関係

さまざまな飲み物や食べ物に含まれているカテキンですが、特に緑茶に多く含まれています。

緑茶のカテキン含有量について

緑茶にカテキンがどのくらい含まれているのかということは一概に言うことはできません。それは産地、気候条件、葉がついている場所などによってやカテキンの量が変わってくるからです。

日照時間の長さによって変わる

カテキンは茶葉の中でどのように生成されるのでしょうか?
茶の木の根元で作られるテアニンという物質があります。それが次第に葉のほうに移動していき、光に当たるとカテキンに変化します。つまり光が当たらなければカテキンの生成は少なくなります。

緑茶は5月の初めごろに一番茶が摘み取られ、6月から7月にかけて夏摘み茶が収穫されます。そのため、太陽の光を長く浴びた夏摘み茶には一番茶より多くのカテキンが含まれているといわれています。
一般的には乾燥茶葉に含まれるカテキンの割合は、一番茶では12%前後、二番茶では15%前後なんだそうです。

また、様々な緑茶の違いを過去記事でも紹介していますが、玉露や抹茶は太陽の光を遮って栽培されます。緑茶って何?煎茶、深蒸し、玉露、抹茶・・・何が違うの?

そのため、太陽をたっぷり浴びた茶葉から作られた煎茶よりもカテキンが少ないといえます。

葉がついている場所によって変わる

成熟した3~4枚目の葉より、1~2枚目の若い芽のほうがカテキンが多く含まれるといわれています。

お茶のカテキン量は発酵具合によっても変わる!

また、茶葉に含まれるカテキンは発酵の進み具合によっても含有量が左右されます。茶葉が発酵するとカテキンは減ってしまうのです。
以前の記事でも紹介していますが、緑茶は不発酵茶、紅茶は発酵茶、ウーロン茶は半発酵茶です。「お茶」の違いとは?製造方法によって変わるお茶の種類

カテキンが含まれる飲み物として紅茶やウーロン茶もあることをご紹介しましたが、緑茶と比べるとその量は少なくなります。
カテキンを多く含むお茶を飲みたいならやはり緑茶を選ぶとよいでしょう。

まとめ

カテキンについて見てきました。効果・効能のところでもご紹介したように、カテキンはとても健康効果が高いので積極的に摂りたいものです。中でも緑茶は含有量が多いといわれているのでおすすめです。さらに緑茶の中でもカテキンをより多く摂りたい場合は日光をたっぷり浴びて育った煎茶や番茶を選ぶとよいと思います。

しかし、いくら健康にいいといっても取りすぎにはご注意を。カテキンにはデメリットもあり、鉄分の吸収を妨げたり、カフェインによって不眠症状が出る場合もあるそうです。サプリメントや高濃度で抽出されたものは量に気を配ることをおすすめします。(必要に応じて医師への相談も大切です。)
お茶として飲む分には特に問題ないといわれていますので、ぜひおいしいお茶で健康効果を実感してみてください。