若いうちからのケアが大切!緑茶を使った、歯周病予防とは?


緑茶を1日に4杯以上飲む高齢者は、緑茶を飲まない高齢者に比べ約1.6本多く歯が残っているという面白い研究結果があります。これまでも緑茶には、カテキンなど虫歯や歯周病を予防する成分が含まれていることが知られていましたが、実は、近年緑茶には、歯周病の原因ともいわれている口内フローラの乱れを整える働きもあることが分かってきました。脳や心臓など全身にまで悪影響を及ぼすといわれる歯周病を防ぐ、緑茶の作用とは?そのメカニズムと簡単に試せる緑茶を使った歯周病予防をご紹介します。

口内細菌のバランスが、歯周病治療には大切

腸内フローラと同じように、実は口の中にも多くの善玉菌と悪玉菌が存在します。口内の悪玉菌といえば、虫歯菌や歯周病菌です。これらがもし、善玉菌よりも優位に立てば、虫歯や歯周病になりやすい環境をつくり出してしまうのです。中でも歯周病は、単に歯が抜けたり、歯茎が化膿する原因となるだけでなく、歯茎の傷から血管内に侵入し脳梗塞や認知症、糖尿病や関節リュウマチなどを引き起こすことが分かってきています。そのため、歯周病予防も長寿の秘訣と考えられるようになりました。

歯周病は、一度進んでしまうと元には戻れないといわれていますが、歯周病治療専門の歯科医院も登場し、口内フローラの改善治療が行われています。その治療の一つが、悪玉菌の除去です。緑茶に含まれる茶カテキンには抗菌作用があり、この悪玉菌を減らすことができます。実際に49歳~59歳の日本人男性940人を対象にした歯周病研究では、緑茶を多く飲んでいる人ほど、歯周ポケットが浅く歯肉の消失や検査時の出血量が少なかったというデータがあります。いつもの飲み物を緑茶に変えるだけで、歯周病を予防できるなんて嬉しいですね。

おうちで簡単!緑茶を使った歯周病予防法

就寝前の緑茶を使ったクチュクチュうがいで、簡単に歯周病を予防することができます。

 

用意するもの:

・ぬるま湯 100ml

・粉末緑茶 ティースプーン山盛り1杯

 

上記をしっかりまぜ合わせたあと、口に含み隅々までしっかりとクチュクチュうがいをする。夜しっかりと歯を磨き、歯間ブラシで歯周病菌をかき出したあとのケアがおすすめです。

 

参考HP:

■東北大学「緑茶を1日4杯以上飲んでいる人で約1.6本の歯が多かった ~特に1か月に会う友人の数が少ない人に効果大~」

■日経Gooday「緑茶でがん・脳卒中リスク減も 1日数杯こまめに飲む」

■ためしてガッテン「ウイルス&細菌を撃退!「口内フローラ」新健康術SP」

<まとめ>

いかがでしたか?日本は長寿国でありながら、ただ長生きするのではなく「いつまでも自分の歯で美味しくごはんが食べたかった」「もっと口内ケアをしておけばよかった」、そんな声も多くのお年寄りから聞こえてきます。緑茶を使えば、いつもの飲み物を緑茶に変える、就寝前の歯磨きに緑茶うがいをプラスする、そんな簡単なケアを続けるだけで、歯周病予防ができますよ。もちろん、歯科医院での定期的なメンテナンスも忘れずに。やるのとやらないのでは大違い、今日から緑茶うがいをぜひおためしください。