緑茶のプロになれる日本茶インストラクターとは?


「夏も近づく八十八夜♪」今年も新茶の季節がやってきました。立春から数えて88日目にあたる日を八十八夜と呼ぶことから、5月2日は「緑茶の日」に制定されています。新茶とは言っても、産地や種類もさまざま。その香りや味わいを最大限に楽しむなら、茶葉の個性やおいしい飲み方など、緑茶に関する知識が必要ですよね。そこで今回は、緑茶のスペシャリストになれる、日本茶インストラクターの資格をご紹介します。

■日本茶インストラクターってどんな資格?

数多くある産地や種類、歴史やおいしい飲み方など、日本茶に関するあらゆる知識を持つ人であることを認定する資格です。日本茶の生産者や販売店のスタッフはもちろんのこと、最近では、日本茶に魅せられた一般の人にも人気の資格です。ワインのソムリエほど難しい資格ではありませんが、別名「茶ムリエ」とも呼ばれています。資格は、「日本茶インストラクター」のほか、より親しみやすい「日本茶アドバイザー」や上級者の称号が与えられる「日本茶マスター」もあり、資格によってさまざまな活動ができます。

・日本茶アドバイザー

日本茶に関する指導や助言ができ、日本茶インストラクターのアシスタントができる初級指導者

・日本茶インストラクター

日本茶に関する教室やカフェなどの運営、カルチャースクールの講師、日本茶アドバイザーの指導、育成などができる中級指導者

・日本茶マスター

日本茶インストラクターとして、3年以上の経験を積んだ人のみ受験できる日本茶のプロフェッショナル。日本茶の知識や技術が特に優れた上級指導者

■日本茶インストラクターになるには?

「NPO法人日本茶インストラクター協会」が主催する、試験に合格すると資格を取得できます。養成スクールや通信教育のほか、書籍などで勉強することができます。試験は年1回行われ、「日本茶インストラクター」は1次試験(筆記)だけでなく、2次試験(実技)にも合格する必要があります。

NPO法人日本茶インストラクター協会
https://www.nihoncha-inst.com/

■どんな人が資格を取得して活躍しているの?

「日本茶インストラクター」の資格を取得した人の職業や活動はさまざまです。緑茶の生産者はもちろんのこと、急須や湯呑を製作している陶芸家や日本茶専門カフェのオーナー、緑茶の生産地でツアー会社を営む経営者や旅館の女将さん、茶道家など、日本茶に魅せられた多様なジャンルの方々がその知識を通じて日本茶のおいしさ、素晴らしさを日本のみならず、世界へと広めています。

<まとめ>

いかがでしたか?日本茶の知識を深めることは、単にお茶のおいしさを追求するだけでなく、日本の歴史や文化に触れることにもなります。起源は中国であっても、日本という土地で新しい命が吹きこまれ、独自の味わいや文化が築かれた歴史を通して、日本の素晴らしさを再発見することもできるでしょう。 「日本茶インストラクター」の資格とまではいかなくても、さまざまな書籍から知識を得ることはできます。ぜひ、何か気になる本を一つ手にとって、いつも何気なく飲んでいる日本茶の奥深さに触れてみてくださいね。