秋冬におすすめ 「茶鍋」でぽかぽかあたたまろう


秋が急に深まり、あたたかい飲み物や食事が嬉しい季節になってきました。そこで今回ご紹介したいのが、「茶鍋」。精進料理のような響きから、難しいレシピを想像してしまいますが、作り方はいたって簡単。お茶は淹れ方によって、昆布出汁のような、甘みと旨みのある味わいになるので、お鍋の出汁にもとても向いています。もちろん、苦みを利かせた鍋に仕上げることも。旬の食材をたっぷり使って、おいしい「茶鍋」をぜひ楽しんでみてください。

基本の「茶鍋」出汁の作り方

まずは、さまざまな「茶鍋」の基本スープとなる、緑茶を使った出汁を作りましょう。旨みと甘みを強く出したいときはゆっくりと時間をかけて、苦みを利かせたい時は高温でサッと作ります。

・旨みと甘みたっぷりな基本「茶鍋」スープの作り方

【材料】4人前

緑茶の茶葉 20g
氷 カップ3
和風出汁 500ml (昆布と鰹節でとった出汁)
塩、醤油、みりん 少々

冷水ポットに茶葉を入れ、氷を上から加える。冷蔵庫で一晩寝かし、氷出し緑茶を作る。鍋に茶葉を濾した緑茶と和風出汁を入れ沸騰させ、塩と醤油、みりんで味を調える。

・苦みを利かせた基本「茶鍋」スープの作り方

【材料】4人前

緑茶の茶葉 15g
抹茶 2g
水 500ml
和風出汁 500ml (昆布と鰹節でとった出汁)
塩、醤油、みりん 少々
ダシパック

鍋に水とダシパックに入れた茶葉を入れ、お湯を沸騰させる。茶葉を煮出したら、鍋から取り出し、抹茶と和風出汁を入れる。塩、醤油、みりんで味を調える。

基本の出汁を使って、おいしい「茶鍋」を楽しむレシピ

・旨みが凝縮した精進茶鍋

秋の味覚キノコと、薄揚げの旨みたっぷりな茶鍋です。

【材料】4人前

旨みと甘みたっぷりな基本「茶鍋」スープ 1000ml
マイタケ 1パック
シイタケ 1袋
しめじ 1袋
エノキ 1袋
薄揚げ 8枚
白菜 1/4個
お豆腐 1丁
白ネギ 1本

それぞれ食べやすい大きさに切った食材を入れるだけ。薄揚げをメインにキノコと野菜を滋味深いスープと一緒に堪能してください。

・美肌に導く、ぽかぽか豆乳鯛しゃぶ茶鍋

お茶の旨みと豆乳のコクが癖になる味わい。

【材料】4人前

苦みを利かせた基本「茶鍋」スープ 500ml
無調整豆乳500ml
白ネギ 1本
人参 1本
しいたけ 4枚
豆腐 1丁
鯛の切り身 400g(お刺身用)
ポン酢

苦みを利かせた基本「茶鍋」スープと豆乳を鍋に入れ火にかける。沸騰したら、千切りにした白ネギと人参、食べやすい大きさに切ったしいたけ、豆腐を加える。少し煮たら、鯛の切り身をサッと出汁にくぐらせ、野菜と一緒にポン酢につけていただく。お茶の苦みで鯛の臭みが取れおいしくいただけます。

まとめ

いかがでしたか?日本では、古くからお茶漬けや茶粥といった食文化が根付いていますが、「茶鍋」は初めて聞いたという人も多いのではないでしょうか?お茶には、旨みや甘み、苦みなど、他の食材をよりおいしくする成分がたっぷり含まれているため、実は、出汁におすすめなのです。臭みを消す作用もあるので、鶏肉や豚肉の水炊きの出汁としてもとてもおいしくいただけます。今回ご紹介したレシピはほんの一部ですので、ぜひ色々試して、「茶鍋」を楽しんでくださいね。