MATCHAは世界共通語!? 世界の抹茶ブームに迫る


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約800年前中国より日本に伝わったお茶の粉末は、日本の茶道の発祥とともに“抹茶”として花開き、日本の伝統文化となりました。抹茶のほろ苦さは甘みとの相性がとても良く、日本でもケーキやアイスクリームなど洋菓子の材料としても多く使われるようになりましたが、その抹茶と甘味のコラボは海を飛び越え、今あらゆる国々でブームを巻き起こしています。海外の人たちはどのように抹茶を楽しんでいるのか、世界の“MATCHA”ブームをご紹介します。

抹茶好きダントツ1位はどこの国?

ここ数年、急激に緑茶の輸出量が増えています。農林水産省の「農林水産物輸出入情報(平成28年7月分)」によると、今年1月~7月までの緑茶の累計輸出量は、前年同期と比べ 14.8%もアップしていて、金額にいたっては23.7%も上昇という伸び率。輸出国の第一位はアメリカ合衆国で、2位にドイツ、3位に台湾が続いています。
そう、もうお分かりの通り、ダントツ人気なのはアメリカ合衆国です。スターバックスがティーバナというお茶の販売店を買収し、煎茶や玉露などが楽しめる店を全米に300店舗も展開したほか、本家スターバックスでも抹茶を使った商品を提供し人気を集めているのだとか。2位のドイツをはじめヨーロッパでも人気ですが、最近緑茶の輸出量が驚異的に伸びているのがマレーシア。2012年以降、なんと年平均成長率が約30%で増加し、今マレーシアに空前の抹茶ブームが到来している模様です。

海外の人はこんな風に抹茶を楽しんでいます

健康志向の強いアメリカでは、健康食品として「お抹茶」にして楽しむ人も多いそうですが、人気があるのが抹茶アイス。甘みとほろ苦さのコラボは、万国共通の美味なのかもしれませんね。その他にも、抹茶スムージーや抹茶ケーキ、抹茶パンケーキなどに使われたリ、ベジタリアン専門店でのスイーツに使われることも多いのだとか。
日本の大手菓子メーカーの抹茶製品も輸出が増加していて、マレーシアでは抹茶味のキットカットが大人気。イスラム教徒も安心して購入できるハラルマークを取得して、スーパーマーケットの大きな棚を占領するほどの定番商品となっているそうです。もちろん、緑茶自体もファンが多く、タイでは飲むだけでなく、緑茶でご飯を炊いたり、緑茶でカレーをつくったり、ついには緑茶味のカルボナーラまで登場するなど、独自に進化を遂げています。

(まとめ)

抹茶が世界に広がった背景には、健康にいいということはもちろんのこと、茶道という武士道にも通ずる日本の伝統文化への興味や憧れも少なからずあったのではないかと思います。海外で独自の進化を遂げている緑茶や抹茶ですが、この素晴らしい日本の文化を私たちがより楽しみ、より味わい、後世に伝えていくことは大切なことなんだと今回改めて感じました。気持ちの良い季節になってきました。みなさんも少しゆっくりできる時間をとって、抹茶を楽しんでみてくださいね。