暑い夏こそ、一杯の熱いお茶を飲みましょう!


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夏真っ盛りですが、皆さん体調はいかがでしょうか?近年の夏は毎年のように猛暑が続いていますが、1994年以降は全国的な冷夏が数えるほどしかないそうです。そんなこともあってか、色んなメディアが熱中症予防の呼びかけを行っていますね。そこで今回は、熱中症とお茶のお話をお届けします。

猛暑に飲むべき飲料とは!?

一般的な熱中症対策と言えば……
(1)水分をこまめに摂る。
(2)塩分をほどよく摂る。
(3)体調を整える(食事や睡眠に気を配る)。
(4)日射しを避けて涼しい服装を心掛ける、などなど。
特に十分な水分補給は重要で、身体の中の水分の5%が失われると熱中症や脱水症状になるのだとか。ただし、水分や塩分が摂取できればどんな飲料でも良いというワケではありません。ここでは、夏場の水分補給について見ていきましょう。

【熱中症対策の定番!スポーツドリンク!?】

たくさん汗をかいた時には、水分と一緒に塩分も補給できるスポーツドリンクが有効。体液と浸透圧が近く、吸収されやすいことから即効性にも期待できます。ただし、ほとんどのスポーツドリンクには糖分が含まれているのでご注意を。大人の糖分摂取量の目安は1日20~40gほどですが、500mlのスポーツ飲料には20~30gの糖分が含まれているのです。スポーツドリンクは、「ここぞ!」という時に留めたいですね。

【大人の楽しみと両立!ビールなどのアルコール飲料!?】

よく冷えたビールは体温を下げるという観点では有効ですが、水分補給にはなりません。アルコールには利尿作用があるため、水分を体外に排出してしまうからです。特にビールはカリウムを多く含むため、摂取した分量以上の水分を排出することも…。しかも、アルコールを分解するためには大量の水分が必要です。逆に脱水症状になりやすくなってしまうと言えるでしょう。

【日本人にいちばん身近な飲料!お茶!?】

水分補給という観点では、残念ながらお茶にも注意が必要です。多くのお茶にはカフェインが含まれ、カフェインには利尿作用があります。カフェインを含まないお茶は、麦茶・黒豆茶・杜仲茶・ルイボスティーなどなど。夏になると麦茶を飲む習慣は、実はとても理にかなったものだったのです。
■150ml中のカフェイン量■
玉露(日本茶)/180mg
コーヒー/65~100mg
抹茶/30~50mg
紅茶/20~30mg
コーラ/10mg
ココア/30~50mg
ほうじ茶/20~30mg
ウーロン茶/20mg
緑茶/20~30mg
玄米茶/10~15mg
麦茶/0 mg
黒豆茶/0 mg
杜仲茶/0 mg
ルイボスティー/0 mg

 

暑い夏こそ、一杯の熱いお茶!?

前項では水分補給のお話をしましたが、夏場は喉が渇くため特別な意識をしていなくても飲み物に手が出ます。ただし、冷たい飲料の飲み過ぎには要注意。胃液が薄まると胃腸の機能が弱まり、また身体が冷えすぎた場合は血流が悪くなって身体に毒素が溜まります。これが夏バテの原因。食欲不振や肩こり、身体のダルさ、疲れがとれないなどでお悩みの方は、冷たい飲み物をガブ飲みしていませんか?そこでおススメしたいのが、一杯の熱いお茶。カフェインによる利尿作用には注意が必要ですが、夏バテ解消にはお茶が有効なのです。

【ジュース類が好きな方にオススメ!ビタミン・ミネラルを補給!】

ジュース類には多量の砂糖が含まれ、体内では摂取した糖質を分解するためにビタミン・ミネラルが不足します。身体の不調はもちろん、ストレスを感じやすくなったり、肥満や抜け毛の原因になったり、ビタミン・ミネラルの不足は決して良いことではありません。そしてそれを補えるのがお茶。糖質代謝に必要なビタミンB群やミネラルを豊富に含んでいます。もちろん一杯ですべてを補えるワケではありませんが、大きな助けになってくれるはずです。

【夏場の食欲不振に悩む方にオススメ!胃腸を整える!】

消化に使われる消化酵素が最も活動する温度は37度。冷たい飲み物で胃腸が冷えた場合は活動が鈍り、消化不良を起こします。また、水分を多量に摂ると胃液が薄まり胃腸の機能を低下させてしまいます。これらを解消するのが、温かいお茶。お茶は胃液の分泌を促進させるため、食欲不振にも効果があるというワケです。

【身体の冷えすぎが気になる方にオススメ!自然の力で体温を調節!】

飲み物には、温度に関わらず身体を温めるものと冷やすものがあります。発酵させずに炒って作られるお茶は、身体を冷やす飲み物。つまり、熱い緑茶は夏場の体温調整に適しているというワケ。もちろん、汗をかくことで体温を放出するという効果もあります。「冷たい飲み物を飲み過ぎた」「クーラーで身体が冷えている」という方は、常温の部屋であえて熱いお茶を飲んでみてはいかがでしょうか?

(まとめ)

今回は、猛暑とお茶についての話をお届けしました。夏場になるとペットボトルのお茶の売上が極端に上がるそうですが、冷たい飲料を飲み続けるのは身体に良いと言えません。夏バテを予防・解消するためにも、急須で淹れる温かいお茶もぜひ飲むようにしてくださいね。