お茶のおいしさは温度で決まる!おいしいお茶のすゝめ


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緑茶とひとくくりにされがちな日本茶ですが、その種類はさまざま。煎茶に始まり、深蒸し茶、玉露、抹茶、玉緑茶、茎茶、玄米茶、ほうじ茶、番茶などなど、実はたくさんの味が楽しめる日本茶。その日の気分や体調に合わせて好みのものを選び、ゆっくりお茶の時間を過ごすのも日本茶の醍醐味と言えるでしょう。そこで今回は、豊富な種類ごとにある、一番おいしい淹れ方を伝授。茶葉ごとの特性を良く知って、おいしいお茶をいただきましょう。

おいしいお茶を淹れるコツは、水と温度

水の選び方

日本茶に適した水は、微酸性の「軟水」です。日本の水は、ほぼ微酸性の軟水なので日本茶にぴったり。ただし水道水には塩素が含まれているため、沸騰させてから使うとよりおいしくいただけます。市販のミネラルウォーターを使う場合も日本産のものを使いましょう。逆に、酸性度の強い水は味がすっぱく、アルカリ性の水は苦くなります。硬度の高い水もお茶の成分であるカテキンやカフェインと反応して味が淡泊になり、香りも減って見た目も濁るため日本茶には不向きです。外国産のミネラルウォーターの多くはカルシウムやマグネシウムを多く含んだ「硬水」であるため、使わないようにしましょう。

お湯の温度で味が変わる!

おいしいお茶を淹れる際にとても大切なのが、お湯の温度。茶葉の種類にかかわらず、沸騰したてのお湯をそのままそそいでいる方、多いのではないでしょうか?お湯の温度によって、茶葉から出てくる香りや味わいが全然違うので、茶葉の特徴を最大限に抽出できる温度で淹れることが大事なのです。例えば、渋み成分のカテキンは80℃以上の高温で、旨み成分のアミノ酸は50℃くらいの低温で溶けだしやすいとされています。どの茶葉にどれくらいの温度のお湯が最適なのかさっそく見ていきましょう。

●「玄米茶」「ほうじ茶」

玄米茶やほうじ茶など、香ばしい香りを楽しみたい茶葉はより香りが引き立つ95℃くらいの高温が最適。お湯を注いだらさっと30秒ほど蒸らして茶碗にそそぎましょう。

●「煎茶」「深蒸し茶」

香り、渋み、旨みをバランスよく楽しめる煎茶や深蒸し茶は、少しさました80℃で。特に深蒸し茶は、茶葉が細かく含有成分が溶け出しやすいため、蒸らし時間はさっと30秒ほどでOK!

●「上煎茶」

旨みと適度な渋みが特徴の上煎茶は、煎茶よりも低い70℃ぐらいがおすすめ。2分ほどゆっくり蒸らして上品な旨みと渋みを引き出しましょう。

●「玉露」

濃い旨み(アミノ酸)をしっかり味わいたい玉露は、50℃くらいの低温がベスト。熱湯を一つの茶碗にいったん入れ、次々と他の茶碗に移し替えて温度を下げ、急須にそそぎます。急須はゆすらず1分半じっくり旨みが溶け出すのを待って茶碗にそそぎます。最後の一滴には旨みが凝縮されているので、最後までしっかりしぼりましょう。

(まとめ)

同じ日本茶とは言えども、茶葉の特徴をより引き出しておいしくいただくためには、お湯の温度が重要です。例えば、渋い味が好みだったり、健康成分のカテキンを効果的に摂取したい場合などは、カテキンを多く含む茶葉を選んで高温で抽出するなど、自分でアレンジできるのもお茶の楽しみ方の一つ。まずは好きな茶葉とそれにあったお湯の温度で試してみてくださいね。どのお茶も美味しく頂けるように作られていますが、淹れ方でもお茶の味わいが変わってきますのできっと日本茶の奥深さが分かると思いますよ!